きもの処大榮 だいえいふくおか着物クリーニング専門店

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新着コラム
2023/06/08

梅雨明け後は着物にカビが生えていないかチェックしましょう

カビは着物にとって天敵と言ってもいいです。
カビが生えてすぐならば、洗うことで対処可能ですが、年月が経つにつれカビによって着物が変色していきます。

そうなるとカビは洗うことで取れても、そのカビの生えていた箇所が変色してしまうため、それを直すには技術も手間も掛かりますのでどうしても高額のしみ抜き代になってしまいます。

そうなる前に、早めにチェックしてカビを洗うだけで済むように、梅雨明け後には必ず確認していただきたいですね。

梅雨明け後に陰干し(虫干し)をした方が良いというのはそういうことなんです。

面倒くさいでしょうが、このタイミングがウィークポイントになりますのでぜひご確認を。


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着物(和服)のしみ抜き・丸洗い・洗い張り・仕立て等
きものお手入れ専門店 きもの処 大榮(だいえい)
代表者:末永 健
福岡県福岡市城南区樋井川1-23-22
TEL:092-864-7701
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2022/12/19

食べこぼしのしみ抜き

絹が最も嫌うものとは何か? zoom

どんなに用心していても、残念なことに食べこぼしをしてしまうことはあります。
自分は用心していても誰かにビールをこぼされたり、器をひっくり返されたり。

こちら写真のシミは座っていてちょうどヒザの上にお鍋の汁をこぼされたもののBefore・Afterです。
これは脂っ気もありますし、水っ気もあるシミ。
つまり油溶性のシミと水溶性のシミがついているんですね。

油溶性の脂分には動物性の油脂が混ざってますし、水溶性の分ではタンパク質やしょうゆの水分・塩分等いろいろ混ざっています。

まずは油溶性のシミを除去して、次に水溶性のシミを除去するのが一般的な手順です。
その後、色素が残っていれば随時色素の溶出や漂白という手順になります。

このシミの場合、色素の沈着はなかったので油溶性のしみ抜きと水溶性のしみ抜きをすることでキレイになりました。

ただ、このシミをこぼした時にお客様がおしぼりでこすって拭いてあるんですね。

そのため、生地がスレて白けています。

これは生地にキズがついて絹糸が切れ、毛羽立っている状態ですので直りません。
白けが目立たないようにすることは可能ですが、完全に見えなくすることはできないんですね。

なんせキズですから。

ですので、シミを付けたときは絶対にご自分でなんとかしようとおしぼりなどで拭かないことです。

乾いたハンカチやティッシュをシミの上から軽く押さえて、シミが流れないようにするくらいに留めて、あとは我々のような専門家におまかせ下さい。

スレというキズを付けてしまうと直りませんので、ガッカリされることになっちゃいますからね。

シミが除去されると、うっすら白けているのがハッキリわかると思います(T_T)
シミが付いたら、触られないでそのままお持ち込みいただくのが賢明です。

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2022/08/01

着物のしみ抜きは自分でやらないことがベスト

お客さまと接していて『これはまちがった認識をされている。大変だ!』と思ったことをご紹介します。

それは、【ベンジンでシミを抜けば安全】とお考えになっていることです。
たぶん、どこかの着物雑誌で『きもののお手入れの仕方』なるものをご覧になって実行されているのかもしれませんが、『ベンジンでしみ抜きすれば色は出ないしスレも起きないで簡単!』と勘違いされていて、思いっきり白くスレを起こして失敗して持ち込まれる方がいらっしゃいます。

結論から言いますと、ベンジンを使ってもスレは起こりますし、色ハゲもします。
それにベンジンでは「油性のしみ」は取れても「水性のしみ」は取れません。
一口にシミと言っても、そのシミ自体には油性と水性のシミが混在していることがほとんどなのです。

「水性のしみ」とはなにか?といいますと・・・
たとえば、スパゲティーのミートソースのシミが付いたとします。
ベンジンでそのシミの部分をしみ抜きしたとしても、ミートソースの油脂分の一部しか取れません。
タンパク質やゼラチン質、野菜や肉・トマトペーストから出る色素などは水性です。
水性のシミはさらに酵素を使って熱を加えて除去したり、色素を溶出する薬品で色素を落とすだけ落として、残留した色素は漂白しなければなりません。
その漂白で着物の地色が抜ければ、さらに染料で色を描いて元の地色に戻してやらなければならないのです。

そのようなことを一般の方がやりこなすことは、設備があったとしてもまずできません。
要はそのしみ抜きをする手腕にかかっています。

いくらベンジンを使っても擦りすぎたり、ベンジンの量が少なければスレは起きます。
ベンジンの管理が悪くて水分を含んでいれば色が泣いたり、色ハゲもしますし、なんと言ってもシミが取れたとしてもあとの輪取りをぼかすとなると一般の方にはまずムリです。

留袖や喪服などの黒色系統の着物は、ベンジンなどの溶剤でちょっと拭いただけで表面の被膜を剥いでしまい、ムラムラになったり白く色ハゲしたりすることもあります。
訪問着や色留袖、小紋の着物でも金粉で金彩加工してある場合は、ベンジンでその金彩が剥がれることもあります。

白けたスレは『生地にキズが付いた状態』ですのである程度ごまかせても直ることはありません。
シミをつけてしまってあわてて濡れタオル、特におしぼりなどの温かい濡れタオルなどで拭くと一発でスレてしまいます。

ご自分でシミをさわって持ち込まれるお客さまは、みなさん後悔されています。
シミを付けたら、ご自分でさわらず早い段階で専門家に見せた方が得策ですよ。


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