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事例紹介

2016/08/17

着物のしみ抜きは自分でやらないことがベスト

お客さまと接していて『これはまちがった認識をされている。大変だ!』と思ったことをご紹介します。

それは、【ベンジンでシミを抜けば安全】とお考えになっていることです。
たぶん、どこかの着物雑誌で『きもののお手入れの仕方』なるものをご覧になって実行されているのかもしれませんが、『ベンジンでしみ抜きすれば色は出ないしスレも起きないで簡単!』と勘違いされていて、思いっきり白くスレを起こして失敗して持ち込まれる方がいらっしゃいます。

結論から言いますと、ベンジンを使ってもスレは起こりますし、色ハゲもします。
それにベンジンでは「油性のしみ」は取れても「水性のしみ」は取れません。
一口にシミと言っても、そのシミ自体には油性と水性のシミが混在していることがほとんどなのです。

「水性のしみ」とはなにか?といいますと・・・
たとえば、スパゲティーのミートソースのシミが付いたとします。
ベンジンでそのシミの部分をしみ抜きしたとしても、ミートソースの油脂分の一部しか取れません。
タンパク質やゼラチン質、野菜や肉・トマトペーストから出る色素などは水性です。
水性のシミはさらに酵素を使って熱を加えて除去したり、色素を溶出する薬品で色素を落とすだけ落として、残留した色素は漂白しなければなりません。
その漂白で着物の地色が抜ければ、さらに染料で色を描いて元の地色に戻してやらなければならないのです。

そのようなことを一般の方がやりこなすことは、設備があったとしてもまずできません。
要はそのしみ抜きをする手腕にかかっています。

いくらベンジンを使っても擦りすぎたり、ベンジンの量が少なければスレは起きます。
ベンジンの管理が悪くて水分を含んでいれば色が泣いたり、色ハゲもしますし、なんと言ってもシミが取れたとしてもあとの輪取りをぼかすとなると一般の方にはまずムリです。

留袖や喪服などの黒色系統の着物は、ベンジンなどの溶剤でちょっと拭いただけで表面の被膜を剥いでしまい、ムラムラになったり白く色ハゲしたりすることもあります。
訪問着や色留袖、小紋の着物でも金粉で金彩加工してある場合は、ベンジンでその金彩が剥がれることもあります。

白けたスレは『生地にキズが付いた状態』ですのである程度ごまかせても直ることはありません。
シミをつけてしまってあわてて濡れタオル、特におしぼりなどの温かい濡れタオルなどで拭くと一発でスレてしまいます。

ご自分でシミをさわって持ち込まれるお客さまは、みなさん後悔されています。
シミを付けたら、ご自分でさわらず早い段階で専門家に見せた方が得策ですよ。


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着物(和服)のしみ抜き・丸洗い・洗い張り・仕立て等
きものお手入れ専門店 きもの処 大榮(だいえい)
代表者:末永 健
福岡県福岡市城南区樋井川1-23-22
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2016/08/01

梅雨が明けたら「陰干し(虫干し)」をして着物のシミも点検しておきましょう

全国的に梅雨が明け始めましたね。
梅雨が明けたら、着物をお持ちの方にはぜひやっておいていただきたいのが「陰干し(虫干し)」です。
これをやるかやらないかで、着物が長持ちするか?着られる状態を保てるか?の運命を分けるといっても大げさではありません。

陰干し(虫干し)することにより、着物に含まれた余分な湿気を取り、新鮮な空気にあてることによって着物の織り糸である「絹」は喜びます。
新鮮な空気や風にあたると私たち人間もリフレッシュできますよね?
天然繊維である絹も同じなんです。

陰干し(虫干し)の具体的なやり方は・・・
窓を開けて風を通し、直射日光の当たらない部屋で衣紋掛けかハンガーにきものを吊るして風に当てるようにして干します。

帯などを干すスペースがなければ、イスの背もたれに掛けて干してもかまいません。

直射日光に当てないように気を配ることが大切ですが、部屋の蛍光灯も消しておきましょう。
蛍光灯でも着物の地色が変色する場合があります。

この陰干し(虫干し)をすることによって、着物を久しぶりに拡げるわけですからカビやシミがついている場合も早期に発見できます。

最低でも梅雨明け後の晴れの日に1回、できれば2月辺りにもう1回の年2回くらい陰干し(虫干し)をしてあげることで、着物へのカビを防ぎ、早い段階でのシミの発見につながりますので、結果的に着物が長持ちするわけです。

多少めんどくさいでしょうが、手遅れになる前にできれば年2回、最低1回でも着物を拡げて眺めてあげてくださいね(^^)


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